わたしだけのヒト

2000年11月6日

ねえダーリン
あなたに教えてもらったあの店で
悪いうわさを聞いたのよ
次から次へと出てくるから
退屈で途中まで数えてみたの
灰皿にたまる吸い殻の数より多かったはずよ

ほらいつもカウンターの真ん中にいる
髪の長い女の子なんて
涙を流して訴えていたわ
でもみんなに囲まれて
不幸そうにはとても見えないの
気の毒だと思ったのは
真っ黒なマスカラがはげ落ちてしまっていたから

男の人に伝えてくれとも言われたわ
名前を忘れちゃったけど
首の後ろにヤモリのようなTATTOをしている人よ
ニルヴァーナのアルバムを返せって
いかついカラダしてセコイわね
あの絶版のやつかしら
私の部屋にあるボロボロの

煙草を切らしたから
外に出てみただけなの
信号を無視したら
ヒゲを生やしたオカマに怒鳴られたわ
彼女たちは人生を背負ってて
強いからわたし苦手なのに

路地裏に逃げ込んだら
欠けた月が私を見てた
ねえダーリン
あなたが私を見るように
月が私を見ていたのよ

だから私は叫んだの

ヒャッホウ!
あんなに悪い人が 私の前ではあんなにいい人だなんて!


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